小説「永い言い訳」を読んでいる最中に、映画「永い言い訳」を観た。

巷で話題の「何者」か「ボクの妻と結婚してください。」を観るつもりだったんだけど、どっちも小説を読み終えたら映画を観たくなくなった。理由は「感動することはほとんどないだろうな」と思ったから。

永い言い訳」は、演技次第ですげー化けると思ったので観た。でも、お客さんは中年夫婦数名でガラガラ状態。よっぽど評価が低いのかね。

結果、自分は最初から最後まで泣きじゃくった。主人公の衣笠幸夫役の本木雅弘が「小説での幸夫と違って子ども大好きでお父さん役がハマり過ぎじゃねーの!」ってツッコミどころはあるんだけど、いい表情を出していた。

客席では真平くんや灯ちゃんの微笑ましい言動に笑いがあったけど、まったくもって同意できず。「そこ笑うとこじゃないでしょ」って何度も思った。この映画はけっして笑う映画ではない。孫を感じてるんですか?そうだったら大間違い。そんなヤツは観にくるなってマジで思った。

妻・夏子の遺品の壊れかけた携帯電話のメールの下書きを読んだ幸夫。これはめちゃくちゃヤバい。ここが一つのクライマックスかな。幸夫は携帯電話をぶん投げてぶっ壊した。自分だったらどうするんだろうって、マジで考え込んだ。難し過ぎて答えはないだろ。

夜中に幸夫が灯ちゃんと歩いている時に、ババアたちに「幸夫でーす」と裏返った声を出した演技が一番良かった。小説での表現を超えていて、すげー素晴らしかった。

「もしかしたら次作があるのかなー」とか思ったりして、いつものように生ビールのラージを空にしてwww、映画館を後にした。

何者」を観た若い子たちに、「永い言い訳」を観て欲しいもんだよなーって思った。「Twitterやべーじゃん」とか、そんなことどーでもいいんだよ。家族と友達っての、レベルがまったく違うんだからさ。

TwitterとかFacebookとかInstagramとか、そんな流行りもんはやめちゃうのってどうですかね。人と人の関係ってのを、見直すべきかもだよ。